当社製品を最も多く製造しているドイツ本社では、様々なプロジェクトを毎年実行して消費の削減や生物多様性の向上を行い、当社の活動が環境に与える影響を低減するために常に改善していくことを目指しています。労働安全と環境保護は、ドイツ本社であるDR. JOHANNES HEIDENHAIN GmbHにとって他の会社目標と同様に重要な柱です。当社はこれらの目標に対して、廃棄物、水、エネルギー、排出物、生物多様性を包括した総合的な取り組みを行っており、日本でもこれらの目標を追求しています。
避けることのできない廃棄物 発生量を減らし、最大限回収する
廃棄物を厳密に分別することにより、ドイツ・トラウンロイトにある本社工場では、2023年度の総廃棄量の95%に相当する、2,655トンをリサイクルしました。当社製造工場内にある二つの処理施設では、金属切粉を脱脂し、付着する油分を1%以下に削減することにより、効率的かつ経済的に原材料をリサイクルできます。
当社で所有する工作機械では遠心分離器の使用が増え、加工部のオイルやエマルジョンのミストからクーラント剤を抽出しリサイクルしています。リサイクルできないクーラント剤は、加工現場の近くにある集中タンクで保管し、社内で有害廃棄物が不必要に輸送されることを防止しています。
当社の全事業所では廃棄物の種類に応じて、ごみ袋の代わりにリサイクル可能なポリマー製ネットも使用して、年間で約120,000のごみ袋を削減しています。
廃棄物
有害廃棄物
リサイクル率
ごみ袋の削減
必要不可欠な資源としての水 無駄をなくして消費を最小限に
ドイツ・トラウンロイトにある本社工場では、製造プロセスにおいて使用する水の消費量を大幅に減らすことを目指しています。2023年に、当社は小さなプロジェクトを実行し、年間で施設の消毒に使用する水を120 m³節約しました。
ろ過装置のフィルタ洗浄に使用した水やエネルギーを回収するのに必要な装置も導入しています。洗浄は24時間行なわれているため、新しい技術の導入により年間で80,000 kWhのエネルギーを節約し、洗浄温水(約50 ~ 60 ° C)の最大75%をリサイクルすることで年間5,500 m³ の水も節約します。
エネルギー 転換、資源の保護、そして将来を見据える
当社製品を最も生産しているドイツでは、認証された再生可能エネルギー由来の電力を100%使用しています。様々なサプライヤーからグリーン電力を調達していますが、約60%は発電所の種類を指定できる売電契約を結び、その中でも大きな割合を占めているのが水力発電です。
ドイツ・トラウンロイトにある本社では、既に製造工場の屋根に取付けた太陽光パネルによる発電を行なっています。2023年には、工場の屋根に導入した太陽光パネルの年間発電能力は820 MWhになりました。他にも計画中のものがあり、当社本社工場の近くに2基の風力発電を設置する計画が進行中です。熱エネルギーに関しては、通常トラウンロイト公営の地域熱供給を利用しています。
再生エネルギーへの転換と同様に重要なのは、エネルギーを節約することです。少なくともコスト的な理由ではありません。
グリーン電力
電力エネルギー
熱エネルギー
風力発電導入計画
排出量の削減 現在進行形の環境目標
ドイツ・トラウンロイトにある本社では、温室効果ガスの放出量を削減するために建物や装置の最適化に成功しています。2023年にCO2排出量を前年度比72%まで削減しました。
水のほかに洗浄に使用している洗剤には、様々な溶剤、特にアルコールやアセトンが含まれています。当社は、洗浄プロセスが求める厳しい品質要求も考慮しながら、環境負荷の少ない代替洗剤を選定すべく努めています。2023年に前年度比17%のVOC排出量を削減しました。
当社製品を最も生産している、ドイツ・トラウンロイトにあるHEIDENHAIN本社は、2021年からクライメイトニュートラルに取り組んでいます。
生物多様性 生息地を造り、多様な生命を保護する
製造工場の特性として、土地を造成し、製造施設、管理棟、道路、トラックヤードを建設することは避けられませんが、ドイツ・トラウンロイトにある本社では、305,000平米ある敷地のうち23%が自然に近い空間として造園されています。
当社は、敷地内にある植物の多様性を向上し、とりわけ昆虫や鳥類のために自然生息地の保護と拡張を行う必要があることに関心を持ち、長年、できるかぎり野生生物にやさしい緑地を造ることに心がけてきました。
鳥の巣箱や水盤を設置し、幸いにも2023年に全ての巣箱が鳥でいっぱいになりました。特に本社建物が密集したエリアでは、虫の巣箱により、街の中心部に虫の生息地を造りました。
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